浜名湖のあさり漁
スーパーなどで売られているアサリがどのように捕られているかというと、潮干狩りとは全然違う漁のスタイルがあります。
カクワという、長さ3メートル近くの柄に鉄製の歯が付いている道具を使います。
使い方は歯の部分を砂の中に畑を耕すような感じで食い込ませ、海底の砂と一緒に貝を掘り起こします。
カクワの歯の間隔はあさりの資源保護の為に決められており、歯の間隔より小さな貝は隙間からカクワの外に出るため捕れないようなっています。
それと船の手前に積んである網がついた浮き輪を捕った貝を入れるのに使います。
カクワの柄が長いこと、浮き輪を使うことから想像出来るように、ある程度の水深(2メートル程)がある場所で漁を行います。
当然足が届かないので、長い鉄下駄を履き、胸まであるゴム長を履いて作業します。
イメージ的には、竹馬をしながら畑を耕すような感じでしょうか・・・かなりの重労働です。
夏は焼け付くように暑く、冬は凍り付くように寒いです。
カクワは鉄で出来ていて重い上に柄が長いので持つのも大変です。海底に突き刺して砂ごと引き上げるので更に重くなります。鉄下駄も重たいので一歩間違えて転ぶと溺れる可能性もあり危険です。(バーベルを足に付けているようなものですから・・・)
そんな大変な浜名湖のあさり漁ですが、漁獲量がかなり減っています。
漁師さんの数も半分近くになっているのですが、最盛期の1/4程の漁獲量まで落ち込んでいます。
浜名湖が抱える問題
浜名湖のあさり漁ですが、漁獲量が最盛期の1/4程の漁獲量まで落ち込んでいます。
理由として良く言われるのは、浜名湖の南側(新幹線より海側)で塩分の濃度が上がりあさりの生育に適さなくなった。
今切口を固定したため、潮の流れが速くなって幼貝が定着し難くなった。
水質が悪くなった。
あさりの天敵となるツメタガイが増えた。などがあげられますが、どれも決め手にかけるようです。